葉酸はいつからいつまで摂るべき?気になる期間をご紹介

妊活中や妊娠中の女性にとって、とくに重要な栄養素のひとつが葉酸です。「妊娠中は葉酸を摂ったほうが良い」と何となく聞いたことがある方もいると思います。では、葉酸はいつからいつまで意識して取るべきなのでしょう。

今回は、葉酸を摂る時期と摂取量について紹介します。葉酸は出産後のママにも必要な栄養素ですので、妊活中~妊娠中の女性はもちろん、授乳中の方も参考にしてください。

葉酸はいつからいつまで多く摂取すべきか

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、成人の葉酸推奨摂取量は240μg。妊活中はサプリなどからプラス400μgのプテロイルモノグルタミン酸(食事性葉酸800μgに相当)、妊娠中はプラス240μg、授乳中はプラス101μgの葉酸を摂取するのが望ましいとされています。

(出典:日本人の食事摂取基準(2015年版)https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

つまり、妊活中から授乳までは、普段よりも意識して葉酸を摂取した方が良いということです。しかし、「なんとなく葉酸が良さそうだ」と分かっていても、妊娠が分かってからサプリを飲み始める方や、安定期に入ると飲むのを止めてしまう方も多くいます。

前述したとおり、妊娠前から授乳終わりまで推奨摂取量に変動はあるものの、通常よりも多くの葉酸が必要ですので、この期間中は止めずに意識して摂取したいところです。

葉酸を摂るべき期間の詳細

では、なぜそれぞれの期間で葉酸が通常より必要となるのでしょうか。妊活中から妊娠中、授乳期、それ以外の期間に分けて葉酸が必要な理由をみていきましょう。

妊活中~妊娠中

葉酸はいつからいつまで意識して摂取するべきか、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」による葉酸の推奨摂取量をもとにお話ししました。この資料によると、妊活中の女性の葉酸摂取の推奨摂取量が特に多いことが分かります。これは、葉酸が妊娠初期(妊娠から3ヶ月まで)に重要な役割を持つためです。妊娠をする前(妊活中)から葉酸を積極的に摂取しておきましょう。

妊娠初期の重要な時期を逃さないためにも、妊活中から葉酸を摂取して、妊娠初期に備えておきましょう。

授乳中

赤ちゃんの健康を考えて、妊娠中に葉酸を意識して摂取する人は増えてきました。しかし、出産と同時にサプリ摂取を止める方もいます。

先ほどお伝えしたように産後の授乳期間中は、通常時より101μg多く摂取することが望ましいです。つまり、妊娠中ほどではないものの、産後の授乳期も引き続き意識して葉酸を摂った方が良いことになります。

母親の健康を考えると、授乳期も引き続き意識して葉酸を摂取する必要があります。

その後も摂取し続けるべき?

葉酸は、妊娠前から授乳中まで、意識して摂りたい栄養素であることが分かりました。次は時期ごとに摂取量を考える必要があります。

成人の葉酸の推奨量は、性別を問わず1日240μgです。しかし、食事内容など個人のライフスタイルによって、推奨量では葉酸が不足しがちな人もいます。

これは、葉酸がビタミンの一種であることが関係しています。葉酸をはじめ、ほとんどのビタミンは体内で作りだすことができない栄養素であり、過剰に摂取した分は外に排出される性質を持っているのです。それだけに、葉酸は一気に摂取すれば良いというのではなく、日々摂取できるようにしておく必要があります。

また、十分に摂ったと思っていても、葉酸は熱に弱いものです。調理次第では、葉酸が大きく失われてしまい、食事の満足度とは反比例して、十分に葉酸が摂れない可能性もあります。葉酸の推奨量を常に満たすには、一定の時期だけではなく、日常的に意識する必要があるでしょう。

しかし、妊娠中や授乳中でもないのに、なぜそこまで葉酸を気にする必要があるのでしょうか。その理由は、健康を維持するのに必要な栄養素のひとつだからです。

妊娠や出産を意識して葉酸を摂る人は増えましたが、健康を考えるなら、男女問わず、また妊娠や出産から離れた日常においても、葉酸の必要量は続けて摂る必要があるでしょう。

しかし、日常の食事から必要量を摂取できれば良いですが、葉酸の性質を考えると難しいこともあります。食事で必要量を満たすのが難しい場合は、葉酸サプリなどを活用するのもひとつの方法です。

まとめ

葉酸はいつまで意識して多く摂るべきなのか。「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の推奨量を目安に考えると、通常よりも葉酸の推奨量が増す妊活中から授乳期にかけてが良いでしょう。出産を機に止めてしまいがちですが、母乳を介して赤ちゃんに栄養を届けることを考えると、授乳期も引き続き摂取するのが望ましいです。

生活スタイルにもよりますが、葉酸はいつまで摂り続ければ良いと期限を決めず、日常的に摂取を意識するのがおすすめです。

記事監修

田中 啓様

産婦人科専門医、周産期新生児専門医、臨床遺伝専門医 2007年東京大学卒業
卒業後、都内で産婦人科に。症例報告、臨床研究、基礎研究、すべて英語論文の実績多数。

妊娠中は、胎児・母体の両方のためにより多くの葉酸が必要になるため、積極的に摂取することがたいせつです。葉酸は、生命の維持や正常なからだの働きのために必須のビタミンですので、生涯を通じて摂取することが必要です。妊娠・出産をきっかけに葉酸をとる習慣ができたら、ぜひ産後も継続していきましょう。