赤ちゃんが欲しいと思ったら!
妊活・妊娠中の女性におすすめしたい栄養素、葉酸とは

赤ちゃんがほしいと思っても、何をしたらいいのか分からないですよね。まずは自分でできることから始めましょう!
その中でも取り入れやすいのが日々の食生活を見直して栄養を摂ることです。
妊活や妊娠中の女性が摂っておきたい栄養素のひとつに「葉酸(ようさん)」といわれる成分があることを知っていますか?
ここでは「そもそも葉酸とはなにか」「なぜ葉酸を摂るべきなのか」「どんな食物に葉酸が含まれているのか」といった点について解説します。
また、1日の摂取量の目安や「いつまで摂るべきなのか」もお伝えしますので、参考にしてみてください。

葉酸とは?

葉酸とは、水に溶ける水溶性ビタミンで、ビタミンB群に属します。
緑色の葉から発見された成分のため「葉酸」と名付けられています。
先程でも紹介したように、葉酸は妊活・妊娠中の人が意識して摂るべき栄養素だといえます。

  • POINT 01

    水溶性ビタミンで
    ビタミンB群に属する

  • POINT 02

    妊活・妊娠中の人が
    摂るべき栄養素

葉酸の主な働き

葉酸は赤血球の生産を助けるはたらきがあることからも、血液をつくるうえで欠かせない栄養素となっています。また、代謝にも関わっており、DNAなどの核酸やたんぱく質の合成を促し、細胞の生産をサポートします。細胞分裂や細胞の成熟を促し、赤ちゃんの発育を助けているのです。

妊娠初期の数週間の間に胎児の神経管(脳やせき髄の原形)がつくられますが、葉酸はその神経管を形成する上で大切な役割を担っています。妊娠初期の数週間は、ほとんどの方が妊娠に気づいていません。しかし、その数週間の間に胎児の神経系は形成されているので、妊活中から葉酸は摂るのが望ましいです。もし、この葉酸が大幅に不足してしまうと、胎児は神経管閉鎖障害(二分脊椎や無脳症)などを引き起こしやすくなります。

このことから葉酸は、胎児の正常な発育に必要不可欠といえますので、妊活中から積極的に摂るようにしてください。

葉酸が多く含まれている食物

葉酸は、さまざまな食物に含まれています。
まずは葉酸が含まれている食物を知り、意識して食べるようにしましょう。

  • 緑黄色野菜

    緑黄色野菜からも葉酸を摂ることができます。枝豆、ほうれん草、ブロッコリー、モロヘイヤ、アスパラガスなどには葉酸が豊富に含まれているので、毎日の食卓に取り入れてみましょう。ただし、葉酸は水溶性ビタミンなので、水に溶けやすく、熱に弱いのが難点です。調理する際は、電子レンジを使うなどといった工夫を行い、葉酸の減少を防いでください。

  • レバー

    鶏や牛、豚などのレバーには葉酸が豊富に含まれています。ただし、レバーにはビタミンAの含有量も多く、妊娠中に摂りすぎると赤ちゃんの体にリスクとなるため、摂取量には注意してください。

  • 大豆やそら豆などの豆類にも、葉酸は含まれています。とくにきなこや納豆であれば、調理しなくて良いのでおすすめです。

  • 海藻

    海藻にも葉酸が豊富に含まれています。焼きのりや味付けのりをご飯と一緒に食べれば、手軽に葉酸を摂ることができますよ。

  • 果物

    果物の中には、葉酸が含まれているものもあります。代表的なものは、ライチや苺、アボカドなどです。果物から葉酸を摂るメリットは、生でそのまま食べられるので、加熱調理による葉酸の減少がないという点です。また、おやつや食後のデザートとして手軽に摂取できるのも魅力です。

以上の食物を積極的に摂取しましょう。

葉酸が含まれている食べ物とは

葉酸は1日でどれだけ摂取すべき?

「日本人の食事摂取基準(2015年版) 」 では、18歳以上の葉酸摂取量について1日あたり240μgと推奨しています。ただし、妊活・妊娠中の女性の場合は、これより摂取量を増やすのが望ましいとされています。

妊活中はプラス400μg の640μg、妊娠中は通常の推奨摂取量の倍量である480μgが推奨摂取量です。赤ちゃんの発育のために、授乳中も340μg摂るように推奨されています。

では、食事からこの量の葉酸を摂るためには、一体どれくらい食べると良いのでしょうか?
以下が100gあたりの葉酸の含有量が多いとされている食べ物になります。

枝豆・・・生が32μg、茹で26μg
食事で摂る場合・・・約20さや(茹で)

ほうれん草…生が210μg、茹で110μg
食事で摂る場合…約2株

納豆…120μg
食事で摂る場合…約2パック

焼きのり・・・76μg
食事で摂る場合…4g

味付けのり・・・64μg
食事で摂る場合…4g

きなこ・・・50μg
食事で摂る場合…20g

鶏レバー・・・60μg
食事で摂る場合…5g

牛レバー・・・590μg
食事で摂る場合…63.5g


上記は生レバーの葉酸の含量です。加熱すると、葉酸の量は減少します。また、レバーには、ビタミンAが豊富のため、摂りすぎないよう注意しましょう。(ビタミンA700μg/日を考慮した量を記載しています。)


これらは食事で葉酸を摂った場合の吸収率は約50%といわれています。なので、実際にはそれぞれ食物に含まれている葉酸の含有量の2倍は摂らないと、推奨摂取量を満たすことができないということです。

とくに妊活・妊娠中には普段の2倍以上の葉酸が必要ですので、食事だけで十分な葉酸を摂るのは大変だといえるでしょう。サプリなどを使って、不足分を補うのがおすすめになります。

妊娠中は葉酸以外の栄養も
バランス良く摂取

いくら葉酸が必要だからといって、「葉酸だけを摂っていれば問題ない」ということではありません。
妊娠中は、葉酸以外の栄養もバランス良く摂取することが肝心です。妊娠中に摂取すべき栄養素について、紹介していきます。

  • 亜鉛

    成人女性の多くが不足しやすいのが亜鉛といわれています。
    亜鉛には葉酸を取り込むために必要な酵素を助ける働きがあります。亜鉛が含まれる代表的な食物には、カキや赤身肉、魚介類などが挙げられます。

  • ビタミンB群

    糖質や脂質など、エネルギー代謝に必要な栄養素です。葉酸の代謝においても必須となるので、葉酸と一緒に摂るようにしましょう。ビタミンB群は、豚肉やレバー、カツオ、マグロ、ウナギといったものに多く含まれます。

  • ビタミンC

    鉄分の吸収を助け、コラーゲンをつくるために必要な栄養素。体に取り込んだ葉酸を維持するためにも必要とされます。苺やキウイ、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、芋などに多く含まれています。

  • 鉄分

    女性に不足しがちな鉄分ですが、妊娠中は妊娠前の約3.1倍が必要とされています。鉄分は血液中の赤血球を作るために欠かせない材料です。赤血球は赤ちゃんへ栄養を運ぶ役割があるので、妊娠中は積極的に摂取しましょう。 レバーやアサリ、納豆などの大豆製品、小松菜などから摂ることができます。

  • カルシウム

    赤ちゃんの大切な骨を作るために、カルシウムも必要です。きちんとカルシウムを摂取できていないと、母親の骨からカルシウムが吸収されて、骨粗しょう症の原因にもなりかねません。カルシウムは、乳製品や魚類、大豆製品や海藻に含まれるので、こちらも積極的に食べていきましょう。

妊活・妊娠中にも必要とされる葉酸!摂取量は?

いつもより多く葉酸を
摂取した方が良いのはいつからいつまでなのか

先程お伝えしたように「日本人の食事摂取基準(2015年版) 」 では、葉酸の推奨摂取期間を「妊活中~卒乳するまで」と定めています。(葉酸は、赤ちゃんから、高齢者まで、常に必要な栄養素です。特に多く摂取するよう推奨されている期間を示しています。)
ですが、妊活中・妊娠中・授乳中では、それぞれ必要とされる葉酸の量は異なりますので、段階ごとの推奨摂取量を知っておくことが大切となります。

以下に葉酸の推奨摂取量を紹介しますので、参考にしてみてください。

まとめ

このように、葉酸は胎児の健全な発育には欠かせない栄養素です。妊娠中はもちろん、妊活中や出産後も意識して摂取するのがおすすめです。その際は、それぞれの推奨摂取量が異なることについてきちんと理解しておきましょう。段階ごとに定められている推奨摂取量を守って、理想的な出産を目指してください。

記事監修

田中 啓様

産婦人科専門医、周産期新生児専門医、臨床遺伝専門医 2007年東京大学卒業
卒業後、都内で産婦人科に。症例報告、臨床研究、基礎研究、すべて英語論文の実績多数。

葉酸は、赤ちゃんの正常な発達に必要な栄養素ですので、妊活中、妊娠中には積極的に摂取することが推奨されています。
しかし、葉酸は水に溶けるビタミンであり、必要量を普段の食事だけから摂取するのはたいへんです。
サプリメントを利用して効率よく摂取しましょう。